舌苔は味覚障害の原因になる|朝に味覚がない方へ
「朝起きてしばらくは、味覚を全然感じなくて困っている」
「舌についた舌苔が原因なの?ゴシゴシ磨けば良い?」
日中は味覚に異常を感じなくても、「朝だけ」感じることがある方へ。
朝は味覚が鈍かったり、口の中が苦かったりといろいろ不調がおきやすいもの。
朝ご飯がおいしく食べられないのって、なんとかしたいですよね。
舌苔(ぜったい)が関係しているのですが、その理由と対策についてお話します。
1.舌苔って何だ?
鏡の前に向かって、舌をべーと出してみて下さい。
ほとんどの方は、舌にうっすらと色がついているハズです。これが舌苔(ぜったい)。
一言で言うと、「アカ」のようなもの。
・舌に付着した細菌
・粘膜細胞
・食べ物のカス
が主な中身です。
舌苔(ぜったい)があると、舌の表面で味を感じ取る「味蕾(みらい)」をふさいでしまいます。
味蕾のうえに、膜が張ったような状態になります。
食べ物と唾液が「味蕾(みらい)」に乗ると、何の味かがわかるようになります。
舌苔(ぜったい)が邪魔をして、味を感じにくくなってしまうのです。
2.どうして朝だけ味覚がおかしくなる?
朝に「細菌の量がピークになるから」です。
もともと人の口には700種類もの細菌がいると言われています。夜から朝にかけて増殖します。
細菌が増えると、それだけ舌苔(ぜったい)の厚みが増してしまうからなのです。
単に「歯みがき」しただけでは、舌苔(ぜったい)は落ちません。
しっかり舌ブラシをしてケアしなければ、味覚を感じ取れないのです。
・味がはっきり感じられない/味がしない
・いつもと味が違う
などの症状が起きるのは、舌苔(ぜったい)の影響を受けています。
ところが「口の中が苦くなる」というのは、別の原因の可能性があります。
「逆流性食道炎」もしくは「胃炎」にかかっているかもしれません。
逆流性食道炎とは、胃酸が上がって来て食道を荒らす病気です。ストレスが主な原因です。
寝ている時に、胃酸が口元まで上がって来て苦みを感じることがあります。
舌苔(ぜったい)の影響を受けている可能性もありますが、逆流性食道炎か胃炎を疑った方が良いでしょう。
いずれにしても、内科の受診をした方が良いです。
3.舌苔を取り除くには?
舌苔(ぜったい)は、味覚障害の原因になるだけでなく「口臭」の元にも。
なので、しっかりと対策をしておきたいところです。
毎日の地道なケアが必要です。
基本的なケアとしては、毎日起床してすぐにブラシや柔らかい歯ブラシを使って"ベロ"を磨きましょう。
ただし、力は入れすぎず表面をなぞるような感じで。
力を入れて強く磨くと、味を感じる味蕾(みらい)が傷つけます。
そうなると、ますます味覚を感じるのが困難になりますので。
舌が「ヒリヒリ」するのは、磨きすぎの証拠。しっかりいたわりましょう。
力加減がわからなければ、近くの歯医者さんにいって相談すると良いです。歯のクリーニングのついでに、聞いてみると良いでしょう。
注意点は、「やりすぎないこと」。
力加減も大事ですが、舌の白さが完全になくなるまでしないでください。うっすらと白くなっている状態が正常ですから。
ツルツルにすると、逆に問題になりますので。
見た目的には、変化がなくても大丈夫です。しっかり毎日ケアしていれば。
1週間位を目処に、舌苔ケアをしてみましょう。それでも症状が変わらない場合は、他に原因があります。
「亜鉛不足」になっている可能性が高いです。
味を感じ取る味蕾(みらい)は、常に生まれ変わりをしています。その時に使われるのが亜鉛なのです。
亜鉛が慢性的に不足して、突発的に味覚異常を起こすことがあります。
対策は、食事で補うかサプリメントを服用しましょう。
病院にいっても、味覚障害の検査をしてもらえますが、根本から治療する薬はありませんので。
亜鉛サプリを補う時は、市販のドラッグストアで買える物は避けた方が無難です。
安くするあまり、体への吸収率のことが考えられていませんので・・